いよいよ今年もスキーシーズンが到来しましたね!
「初心者の友人や恋人とスキーに行くことになったけど、どうやって教えたらいいのかわからない!」という方や、
「子供にスキーを始めさせたいけど、どうせなら自分で教えたい!子供に教えるのにはどんなコツが要るのかな? 」
と疑問に思っている経験者の方もいると思います。
この記事で紹介する手順やコツを知っておくと、幼児から大人までの初心者にスキーを教えて一緒にを楽しむことができますよ!
初心者が滑るのに必要なステップを踏み、コミュニケーション方法や怪我を防ぐコツを知った上で教えると、途中で挫折せずに短時間で上達させることができます。
この記事では、 初心者の大人、小学生、幼児・子供へのそれぞれの教え方の順序・内容とコツ、そして怪我防止のためのスキルをご紹介。道具の装着から、エッジの練習、プルーク・ボーゲン、ハの字での連続ターンまでの基礎の教え方をカバーしています。
記事を読み終えると、スキーの初心者にいつ何をどう教えたらいいのか、何を注意したらいいのかを知ることができ、あなたが教える初心者を満足・上達・安心させて、ケガなく安全にスキーを楽しむ方法がわかります。
それでは、教え方のコツをチェックしていきましょう!
スキーを教えることができる条件は?
初心者にスキーを教えるのにはどんな条件が必要でしょうか?教え方に入る前にザッと確認しておきましょう。
教える人のレベルはパラレルターン以上
初心者に教えるあなたのスキー技術は、中級斜面でパラレル・ターンができるレベルであることが理想です。スキーの基礎技術はしっかり身につけているというレベルですね。
幼児に教える方はさらに、子供と向き合って教えられるバック・ボーゲンができると教えやすくなります。
スキーデビューは3歳から
スキーを教えることができる子供の年齢は、3歳以上が一般的であるようです。 正確な年齢というよりかは、言葉の理解力、体力と雪への適応性があるかどうかが判断のポイント。
3歳前後の幼児は、スキーをする前に雪で遊ばせてみて、適応できそうか検討すると良いでしょう。
プルーク、ボーゲン、エッジとは
次に、スキー用語のプルーク、ボーゲン、エッジについてご紹介します。
・プルーク・ボーゲンは「ハの字」ターン
・インエッジはスキー板の内端
・アウトエッジはスキー板の外端
プルークは「ハの字」の立ち方
プルーク・スタンスは、スキーの板の先端を合わせ、後端を広げて「ハの字」型を作る立ち方のことです。
プルークスタンスは、スキーの初心者が使う基本のスタンス。
プルーク(プフルーク)はドイツ語で鋤・鍬という意味で、スタンスは英語で立ち方を指します。
単にプルークと言ったり、ハの字と言ったり、八の字と言ったり、V字と呼ばれたりするのがこのプルーク・スタンスです。
プルーク・ボーゲンは「ハの字」でのターン
「プルーク・ボーゲン」は、ハの字の足のままターンする(曲がる)ことを指します。
初心者が使う基本のターン技術です。
ボーゲンはドイツ語で弧という意味です。ターンが弧(半円)を描くので「プルーク(ハの字立ち)・ボーゲン(弧)」と言うんですね。
バック・ボーゲンは、ハの字で後ろ向きに滑る方法です。
インエッジはスキー板の内側
インエッジはスキー板の内側の端のこと。足で言うと親指側です。
スキーで方向転換をするにはインエッジを使います。
初心者が方向転換をするためには、軸足の内側に体重をかけてインエッジを効かせることができるようになる必要があります。
アウトエッジはスキー板の外側
アウトエッジはスキー板の外側、足の小指側のことです。初心者の練習では階段昇降で横歩きする時に使います。
初心者に教えるステップ
初心者へのスキーの教え方は、練習場所を変えながら3つステップで行います。
- ステップ1: スキー用具に慣れる 【平地】
- ステップ2: 基礎練習 【ゆる斜面】【リフト】
- ステップ3:連続ターンの練習【リフト】
大人に教える場合は、平地とゆる斜面でしっかり基礎練習をしてからリフトを使います。
幼児の場合は、ゆる斜面を上がるのに体力を使ってしまうので、平地で道具に慣れたらすぐにリフトを使い、滑る練習は山頂の斜面を使って行います。
小学生以上の子供は、年齢や体力に応じて、大人向けと幼児向けの練習法を使い分けるとよいでしょう。低学年の子は幼児向けを参考に、中高学年の子は大人向けを参考にしつつ、幼児向けの注意点も考慮してみて下さい。
教えるのにかかる時間
初心者にスキーの基礎を教えるのにかかる時間は、スクールでは小学生から大人で2時間程度。先生でない人が教えると、もう少し時間がかかって2~3時間ほどになるでしょう。最低でも1日目の午前中いっぱいは練習が必要と思うとよいと思います。
- 小学生~大人は2~3時間くらい
- 幼児の場合は数日かけて徐々に慣れさせる
幼児の場合は、体力が続く時間が短いので、様子を見ながら数日かけて徐々になれさせてあげるのが無理がなさそうです。
ステップ1:平地で道具に慣れる
幼児も大人も小学生も、はじめは平地での練習からです。
①ブーツの装着
②スキーで前進する(片足・両足)
スキー道具を身に着けた感じに初心者を慣れさせるところから始めましょう!
①ブーツ装着の教え方
道具の装着の教え方で気をつけることは、ブーツの締め具合。
大人の場合は、痛く感じる直前くらいまでブーツを締めるようにさせます。
こうすると、足とブーツに一体感が生まれて足からブーツ、そしてスキー板に力が伝わりやすくなります。
途中で痛くなったりしたら自分で調整ができるように、着脱や調整の仕方も教えて本人ができるようにするとよいでしょう。
子供の場合は、大人の人差し指一本分くらい余裕をもたせてあげます。大人より窮屈さを感じやすいので、無理に締めないのがポイントです。
・大人は痛くなる直前まで締め
・子供は指一本分の余裕をもたせる
大人の初心者には、ブーツの締め方がスキーの制御力に影響してくることを相手に伝えて、自分でしっかり締めてもらいましょう。
スキーブーツが装着できたら、初心者と一緒にその場で立ち上がり、体重を前にかけるようにしてスネでブーツの全面を押します。
足がブーツから離れたりせず、ブーツが足と一体になって動く感覚があれば、ブーツの締め具合はOK!
②前進の教え方
次は、ブーツを履いたまま、スキーを持って雪のある広いところに移動してスキー板に慣れる練習しましょう。
大人や小学生以上の子供はこの最初のステップが肝心(幼児は抱っこして移動します)。バランス感覚が身につく前に滑ると転倒しやすくなるからです。そして、恐怖を感じると、腰が引けた姿勢が身について上達が難しくなります。
間違っても、いきなり初心者をリフトに乗せたりしないでくださいね(笑)。
片足だけスキー (ストックなし)
平地での教え方のふたつ目は、片足だけスキーをつけて、 スキーをつけていない足で漕いで滑ってみます。 スケートボードをするみたいな感じですね。
片足だけでスキーをすることで、バランスを保ったままスキーが雪の上を滑る感覚を知ることができます。いきなり両足がすべるのは初心者にとって怖いので!
このときストックは持たせません。 無意識に重心を使ってバランスを取らせることができるからです。
両足で立つ(ストックなし)
初心者が片足でのスキーに慣れたら、もう片方の足にもスキーをつけて、立つ練習です。
ブーツの装着時と同じ様に、両足の全面でブーツの全面の内側を押している感覚を持って立ちます。こうすると、足とブーツとスキーの一体感が生まれて、スキーがコントロールしやすくなります。
・ストックは使わない
・子供の背中を押さない
・幼児には、板が横に進まないことを教える
幼児や小学生の子供の注意点は、うまく進めなくても背中を押さないようにすることです。押すと逆にバランスを崩してしまうので。
幼児には、板は前後にしか進まないことも教えてあげましょう。大人に当たり前のことでも、小さい子にはわからないことがあります。
スキー前進・ハの字行進 (ストックあり)
スキーを足でコントロールするコツがわかったら、ストックを持って前進の練習をします。
ハの字を作って行進したり、ストックを使ってまっすぐ滑ったりして両足のスキーに慣れましょう。
・前進は片足スキーから始め、ストックを使わない
・両足スキーでスネを使ったコントロールのコツを教える
次の段階の練習場所(ゆる斜面)が近ければ、そこまで前進で移動してもいいでしょう。
ステップ2:基礎の教え方
平地でスキーに用具に慣れたら、次はステップ2。ゆるい斜面で初心者と基礎練習をします。
①エッジの感覚をつかむ(階段昇降)
②方向調整
③スピード調整(プルーク・スタンス)
④転ぶ・起き上がる練習
⑤曲がる練習(プルーク・ボーゲン)
⑥止まる練習
幼児はゆる斜面での階段昇降はしません。歩いたり、斜面を登ることで滑る以前に疲れてしまって、楽しむことができないので省略します。
また、転んでも自分で起きることができないので、転んだら起こしてあげます。止まるときは谷側で受け止めてあげるようにしましょう。
①エッジ使いの教え方
まずはじめに、 ゆる斜面を使ってスキー板のインエッジとアウトエッジ(内側・外側)を使って斜面を上り下りする練習を大人や小学生以上の初心者と一緒にします。
スキーの方向転換にはスキー板のエッジをコントロールする必要があります。方向転換を学ぶ前に、この時点で先にエッジの感覚をつかんでおくことがこの練習の目的です。
ここでも片足でのスキーから始めます。これまで履いていたスキーは片方外してストックも脇に置いておきましょう。
片足だけスキー(階段のぼり)
まずは、斜面に対して体の横側を向けて立ちます。そして、階段を登るように一歩づつ、斜面を横に登っていきます。
こうしてスキーを履いて斜面を登ることで、スキー板のエッジ(端)の感覚を養います。エッジをコントロールして雪に食い込ませないと、足場ができないからです。
片足だけスキー(階段さがり)
斜面を少し登ったら、同じようにして、一歩づつ斜面を降りて行きます。
体の向きを変えて、左右両方やりましょう。
こうすることで、スキー板のインエッジとアウトエッジ(内側と外側)を両方使うことができます。
はじめのうちは、斜面の低い方にスキーをつけた足がくるようにするとラクかも知れません。その後、逆もやってみます。
最後は片足スキーでスケボーのようにして緩斜面を少し降りたりして遊んでみましょう。スキーなのに歩行練習ばかりだと、大人でも初心者は退屈してしまうので!
両足スキーで階段昇降
初心者とゆる斜面を降りてきたら、もう片方のスキーもつけて、両足で斜面を登り降りしてみます。
こちらも左右両方やりましょう。
・エッジはあとで方向転換に使う
・片足からはじめるのがコツ
ここまでが大人や小学生以上の子供のスキーの初歩動作の練習です。地道な練習ですが、この後の上達に関わる大切なスキルです。初心者になぜ必要なのかを説明しつつ、談笑しながら楽しく行いましょう。
②プルーク滑りの教え方
ゆる斜面の階段昇降で大人や小学生以上の初心者がエッジを使う感覚を身につけたら、 プルーク・スタンス(ハの字)でゆるやかな斜面をまっすぐに降ります。幼児はリフトに乗って傾斜のある斜面で練習しましょう。
ハの字を崩さないように、ゆっくりと滑ります。
幼児のプルークの教え方 (リフト)
幼児が平地で道具に慣れたら、リフトに乗って傾斜のある斜面に行ってプルーク・スタンスを教えます。
子供の 150㎝位先に止まって、山側の子供の方を向き、幼児をプルーク・スタンスで「こっちにおいで」などと言って滑らせて、受け止めてあげる形で練習をします。
「ハの字」といってもわからないので、「お山の形」などと言って教えます。
うまく滑り出せないときは、大げさに足踏みをして見せて、その動きをマネさせるとよいでしょう。
プルーク・スタンスの形をキープする「ボーゲン・ヘルパー」を事前に買っておくと、子供の筋力の負担を減らすことができるのでおすすめです。
③方向調整の教え方
大人や小学生以上の初心者がプルーク・スタンスで斜面をまっすぐ滑ることができたら、方向調整を練習しましょう。
横歩きで緩斜面を登って、プルーク・スタンス(ハの字)で斜面を降りながら方向転換の練習をします。
滑りながら片方のスキー板を少し前に出すと、足を出したのと反対側に進行方向を変えることができます。
これができるようになったら、向きたい方向と逆の足(軸足)のインエッジ(内側)を使って方向転換をしましょう。
1.片方のスキー板を半歩前に出して調整
2.インエッジを使って調整(軸足の内側に荷重)
初心者がインエッジを使うためには、足の親指とかかとの内側を結ぶ線上(つちふまず側)に体重をかけるようにしてもらいます。
④スピード調整の教え方
大人や小学生以上の初心者がゆる斜面で方向を調整する方法を身につけたら、次は、プルーク・スタンス(ハの字)を使ったスピード調整を練習します。
・足を開く(減速)
・足を閉じる(加速)
ハの字に開いた足の幅を変えることでスピードを変えることを教えます。左右の足の感覚を広くすると減速(ブレーキ)、狭くすると加速します。
ゆっくりと開いたり閉じたりしてスピードを変えながら緩斜面を降りてもらいましょう。
・足を開いて加速=「大きいお山」・足を閉じて減速=「小さいお山」
・大きいお山の状態で滑り出し、除々に小さいお山にして前進。
・ブレーキをかけるときはまた大きいお山に戻すことを繰り返します。
・ゆっくり~急に止まるなど速度を変えて練習させましょう。
このとき、幼児も大人も子供も、ストックに頼らないで練習させると、バランス感覚を養うことができますよ。
⑤転倒・起き上がりの教え方
曲がる練習をする前に、大人と小学生以上の初心者にはゆる斜面で転び方と起き上がり方を練習させておきます。
曲がるときに転倒が起こりやすいので、無理のない転び方・起き上がり方を知って、転ぶことに抵抗がなくなるようにすることが目的です。
腰から山側に転ぶ
転び方のポイントは、斜面の山側向かって腰から倒れること。体が足よりも谷側に倒れると、立ち上がることができません。足や体を捻挫する可能性もあります。
手や上半身ではなく、腰が最初に地面に付くようにします。腰から倒れることで、手をついて腕を骨折したり、顔や肩を打撲するのを防ぎます。
また、足をそろえて倒れると、スキーが絡んだりしないので、立ち上がりやすくなります。
谷側を足場にして起きる
初心者が上手く転べたら、膝を曲げて上半身を起こし、体重をゆる斜面の谷側にかけるようにバランスをとって起き上がることを教えてあげましょう。
両足(スキー板)が揃わずに倒れた場合は、 上半身を地面につけたまま、上に重なっている足を持ち上げて足を揃えます。
谷側に倒れてしまった場合は、両足を揃えた状態で、足が谷側にくるように体を回転させ体勢を変えてから起き上がります。
・足をそろえて山側に腰から転ぶ
・スキーを谷側に動かしてから起き上がる
上手く転べた場合、転べなかった場合の両方を想定して起き上がり方を練習させておくと、転んだ時の対処がわかるので、大人や小学生以上の初心者が怖がらずに転ぶことができます。
⑥ターンの教え方
進行方向とスピードの調整、そして転び方・起き上がり方を大人や小学生の初心者と練習できたら、ゆる斜面で曲がる練習をさせます。
ハの字のプルーク・スタンスのまま、曲がる練習をします。
軸足(曲がる方向と反対の足)のインエッジ(内側)に体重をかけさせて、初心者がしっかりと曲がれるようにしましょう。
スピードをつけすぎず、ゆっくりと、左右片方ずつ練習するとよいでしょう。
・ほんの少し離れて谷側に立った親を目標にさせて、滑らせます。
・曲がるのと反対の手でハイタッチやパンチをさせると楽に曲がれます。
・親が50㎝ずつ横にずれていくことで除々に角度をつけます。
・左右片方づつやりましょう。
パンチの代わりに「パパ(ママ)に向かってポケボールを投げて!」といってもいいかも知れません(笑)。
⑦停止の教え方
ゆる斜面で大人や小学生以上の初心者に最後に教えるのは、プルーク(ハの字)を広げて止まる練習です。
止まるコツは脚を屈伸しながら足を広げることと、重心を低くすること。
複数のパターンを練習をしておくと、どんな場面でも止まれるので安心です。方向調整や曲がるテクニックを使って、斜めと直線の滑りを組み合わせます。
- 止まる練習のパターン例
- 直滑降→停止
- 斜め下降→停止
- 斜め→直滑降→停止
- 直滑降→斜め→停止
上手く行かない場合は、すねからブーツ・スキーをコントロールできているか、視線は行きたい方向に向けられているかチェックしましょう。
・プルークで5m滑れるようになった時点で止まり方を教えます
・止まる練習はごくごく近距離の10cmから始めましょう
・足を広げると同時に両手も大きくバンザイさせると止まりやすくなります
ステップ3:プルーク・ボーゲンの教え方
初心者の大人や小学生以上の子供は、ふもとで基礎を身につけてから、リフトに乗ります。 幼児には、難しすぎないかどうか、様子を見ながら教えてあげて下さい。
①左右連続ターンで追従
②ターンでの谷側荷重の練習
リフトに乗ってから教えるのは2つ。
大人や小学生以上の子供は、左右連続のターン(プルーク・ボーゲン)を練習し、体重を谷側にかけられるようにします。
体重を谷側にかけることができると、ターンで転倒しにくくなります。
先導して、後をついてきてもらう(追従する)形で教えてあげてください。幼児には、ときどき振り返りながら顔を見せてあげます。
初心者に教えて一緒に楽しむためのコツ
せっかくのレジャーなので、教える時間も一緒に楽しむことができることができるとよいですよね。
教える内容がわかったら、次は、教える時のコツをチェックして、楽しい時間を過ごせるようにしましょう。
・相手が満足する教え方をする
・初心者を短時間で上達させる
・初心者を安心させる
・初心者にケガをさせない
子供、小学生、大人で少し違う部分もあるので、教える相手に合ったコツをチェックしてみて下さい。
初心者が満足する教え方をする
初心者と一緒に楽しむためのコツのひとつは、初心者が満足する教え方をすることです。
雪に不慣れで、できないことだらけの初心者がスキーを楽しむには、何かしらの満足感が必要です。それでは、初心者が満足させるにはどんなことが必要でしょうか?
とにかくよくほめる!
幼児から大人まで、初心者に共通する満足のコツは、たくさんほめること!
教えたことができたら、どんな小さなことでも、年齢に関わらずほめてあげましょう。
経験者にとって当たり前のことでも、初めての人にとっては未知の世界。淡々と練習だけをしていると、できない部分が気になって、周りをスイスイ滑っていく上級者が目について初心者の自分と比べてしまいがちです。
教えるあなたがほめてあげることで、 自分に集中することができて、満足することができます。
上手くコケたね!よく怪我しなかった!うまく止まれたね!スゴイ、曲がれた!やったね!
初心者の大人を満足させるコツ
大人の初心者には、用語や理論をわかりやすく説明します。
大人は、理論がわかると満足します。なぜこの練習をするのか、なぜこういう方法をとるのか、など、動きを始める前や動きの最中に口頭で説明をすることで、知的欲求が満たされて、体も動きやすくなります。
私も大人になってから始めた武道では、理論を知らないで体を動かすことが抵抗が出て、ただ指導に従うことができなくなりました。
学生の頃のスポーツの授業で先生が説明する理論は右耳から左耳に抜けて、全く覚えていないのに(笑)…不思議なものです。
・用語や理論をわかりやすく説明する
説明するときは、相手の質問や疑問に答えながら、相手が理解・納得しているのを確認しつつ進めましょう。
初心者の小学生を満足させるコツ
小学生を満足させるコツは、本人の希望を聞いてあげることです。
小学生は自分の考えや意見が心に芽生えてくる年齢だけれど、親や周りの人に意見を通すほどの強さがまだありません。 私は小学生の子と話していると、そのように感じます。
子供スキーのインストラクターさんは、集団で教える時、基礎を教えた後、子供に「数をたくさんすべりたいか、上達したいか?」を聞いて、2グループに分けて別の指導をすることで顧客満足度を上げているのだとか。
パパママが望んでいることや、その子が思っているであろうことと、実際にその子が思っていることが、違っていたりすることもあると思います。
・本人の希望を聞いて、叶えてあげる
小学生には、その子がどうしたいかを聞いて、その希望を叶えてあげることが、一番の満足につながるでしょう。
幼児を満足させるコツ
幼児を満足させるコツは、遊びを主体にして、決して怒らないこと 。
小さい子供というのは、生理的欲求が満たされている状態で遊んでいれば、そのままで満足しています。
幼児の満足な状態を壊してしまう要因は、面白くないことをやらされるのと、怒られることです。
スキーを教えるというよりは、スキーを遊んでいるんだという感覚がよいと思います。遊んでいる子供に、「上手く遊べてないじゃないの!」とは怒らないですよね(笑)。
家族でスキーをつけて鬼ごっこをやろうー!と遊びを主体にしていれば、小さい子を叱ることなく、満足させることができるでしょう。
・遊びを主体にして、決して怒らない
・好きなキャラクターやセリフなどをスキーに盛り込む
ポケモンなどのキャラクターやセリフなどをスキー用語に置き換えてあげたりするのも効果的です。
初心者を短時間で上達させる
せっかく一緒にスキーに行っても、滑れるようにならなければ、楽しくありませんよね。
初心者を短時間で上達させて一緒に楽しむコツをご紹介します。
スキーの中央に体重をかける意識をもたせる
初心者にスキーを上達させるためのポイントは、スキーの中央に体重をかけさせることです。
そのために、大人や小学生はブーツの前面をすねで押すようにしてスキー板と一体感をもたせる練習を忘れずにしておきます。
そして、滑っている時には「スキーの真ん中に乗っている感覚がする?」と聞いて思い出させて上げましょう。
腰が引けているときはジャンプ
スキーでは斜面に対して、体を垂直にして滑る必要があります。
このときに怖さで初心者の体が後ろに傾いている場合は、ジャンプをさせると体重がスキーの中央に乗せることができます。
腰が引けている時はジャンプをさせてあげてみてくださいね。
基礎練習を省略しない
初心者に短時間で教えるコツは、基礎練習を省略しないことです。
基礎練習だけでも1~2時間はかかります。幼児は機嫌をとったり遊んだりしながらで時間がもっと掛かるかも知れません。
経験者のあなたにとっては、まどろっこしいかもしれませんが、基礎を省略すると途中でつまづいて、余計に時間がかかったり挫折する可能性があリます。
・体重をスキーの中央にかけさせる
・基礎練習を省略しない
初心者に短時間で教えるのには、基礎練習をおろそかにしないことが逆に最短距離だと思っておきましょう。
初心者を安心させる
初心者がースキーをしているときには、不安はつきもの。
それは経験者のあなたはもう忘れてしまった、転倒の不安だったり、高さの不安であったりするかも知れません。
初心者を安心させるコツを知って実践することで、スムーズに上達へ導きましょう。
大人・子供の初心者を安心させるコツ
スキーの初心者は、不安になると足元を見てしまい、それがさらに重心を不安定にさせてしまいます。
初心者の視線が落ちていたら、自分の方を見るように声をかけたり、まっすぐ遠くを見るように誘導しましょう。
・視線を前方に向けさせる(重心安定)
・早めに、曲がる・止まる・転ぶ・起きる方法を教えておく
だれかとぶつかる不安や転ぶ不安を起こさせないためにも、スピードを出す前に必ず、曲がる・止まる・上手に転ぶ・起きる方法を早めに教えておくことが大切です。。
幼児は、視覚・聴覚・触覚の部分でさらにサポートが必要です。
・顔と目をしっかり見せる
・滑っている間は声でサポートする
・すぐに手の届く距離を滑る
・リフトで補助してあげる
顔や目がはっきり見えるように、教えるときはゴーグルや帽子を脱いでおきます。滑る練習の時は、なるべく子供と向かい合う形で顔が見えるようにします。
滑っている間は、親の顔が見えないこともあるので、常に声をかけて、声で子供とつながりを保つようにしましょう。
なるべくすぐに手の届く距離にいるようにして、子供から離れず、転んだらすぐに起こしてあげられるようにしておきます。
リフトの上では、ずり落ちないように手で支えてあげます。降りるときに足が地面につかない子は、後ろから抱き上げて足をつかせずに降りるなど、補助をしてあげると安心します。
初心者に怪我をさせない
初心者とスキーを楽しむ上で一番大切なことは、怪我をさせないことです。安全にスキーを教えるためのスキルをチェックしておきましょう。
最初に説明した、スキーブーツの締め具合や、上手に転ぶ・起きる方法を教えることに加えて、安全に滑るための大事なポイントをご紹介します。
・腕時計を外しておく
・携帯はポケットに入れない
(持つなら腕につけられる防水のものがおすすめ)
腕時計や携帯電話は、転倒したときに破損したり、打撲の原因になったりするので、身に付けずに滑ります。胸ポケットに入れると肋骨を骨折する可能性があるので避けましょう。
どうしても携帯を持つのであれば、腕につけるタイプで雪に濡れても大丈夫な防水のケースを選ぶのがおすすめです。大人の初心者には用意ができるように、前もって教えておいてあげましょう。
・スキー用ヘルメットを着用する
子供は大人よりもスピードへの恐怖が少ないこともあって、自分で制御できないスピードを出してしまうことがあります。
私も小学生の時に、止まり方を知らないまま斜面を直滑降して転倒し、ケガをしたことがあります。
万一頭から転倒した場合に備えて、スキー用ヘルメットをつけると安心です。
・滑ること以外の動きで体力を消耗させない
・ブーツは練習場所に着いてから履かせる
・抱いて移動し、歩かせない
・疲れが出る以前に早めに切り上げる
幼児の場合は、体力を消耗させないことが怪我を防ぐコツです。
疲れると転倒もしやすくなるので、なるべく長い間練習ができるようにするためには、抱いて移動させるなど、歩くことに体力をつかわせないことが大切です。
楽しいと疲れを忘れてしまうので、もっとやりたいと思っているくらいの時期に早めに切り上げてあげるとよいでしょう。
初心者にスキーを教えて楽しむコツ(まとめ)
初心者の大人、小学生、幼児・子供にスキーを教えて一緒に楽しむコツは、下のスキルを年齢に合わせた方法とコツを使って教えてあげることです。
・エッジの感覚をつかむ
・プルーク・スタンス
・方向・スピード調整
・転ぶ・起き上がる
・曲がる・止まる
・連続ターンと谷側荷重
満足、上達、安心させて怪我なく滑ること
上のスキルを、基礎から段階を踏んで練習をしていけば、初心者と一緒にスキーを楽しむことができます。プルーク・ボーゲンのハの字ターンまでできるようになれば、リフトで一緒に山から滑って降りるのには十分でしょう。
私が小学生の頃、初めて家族でスキーに行った時、スキー・スクールに入ったにも関わらず、きちんと止まり方や転び方を教えてもらっていなかったために大怪我をしてしまったことがありました。
ここで紹介したようなちょっとしたコツを、あのとき親が知っていて教えてくれていれば、無理なく上達して楽しい時間がすごせただろうなあと思います。
止まり方、転び方などの大切なポイントを知っておけば、安全に楽しく上達することができますので、ぜひ、 大切な人との思い出に残るスキーをと楽しんでくださいね!
・足の筋力が足りずにハの字がキープできないこともあります。
・「お山の形!」と声をかけたり、
・足が閉じてしまう場合は、バックボーゲンしながら膝を広げてあげましょう。