トヨタKINTOの価格は高い?本当のメリットデメリットと費用を比較!

AI・先端技術

CMでお馴染みのトヨタのKINTO(キント)。車のサブスクリプション(定額制)という前代未聞のサービスに、高いという評判で、おっかなびっくり近づいていいものかと様子を伺っている人も多いのでは?

車の非購入サービスには、カーシェアやカーリースなどもあり、違いがよくわからない、メリットが不明瞭ということもあって、あまりよく理解されていないのが現状だと思います。

ここでは、購入車、非購入車とKINTOのサービスを比較し、具体的な費用から本当に高いのかどうか?メリット・デメリットは何かを1つづつ明らかにしてみたいと思います。

それでは早速、大きな検討要素である価格から見ていきましょう!

KINTOの価格

高いと言われるトヨタのKINTOの価格はこちら。新車3年契約のKINTO ONEは月々4万円から。

プラン名月額車種契約期間
KINTO ONE
(新車)
4万円
4.6万円
8万円
アクア
プリウス
アルファード
3年
KINTO Select
(新車)
20万円 レクサス6ヶ月
中古車プラン
(2020年1月以降)
1~2万円KINTOの契約満了車、SUV人気車種(予定) 3年

契約台数の伸び悩みから、2020年の1月から中古車プランも始める予定で、月額は1万円~2万円を見込んでいるそう。

月1万円~2万円の中古車プランなら学生さんにも手が届きそうです。

IT MediaによるKINTO新プランの紹介記事より

2020年1月下旬からのKINTOの新プランについてのIT Mediaの記事によると、KINTOの中古車プランには相乗りや会員同士でのカーシェアプランなど4つのプランが追加される様子。今よりもより気軽に利用しやすくなる見込みです。

購入車の費用と比較

全ての費用がコミコミ!というのが売りのKINTO。定額料金に含まれる費用、含まれない費用をチェックしましょう。トヨタのアクアを購入した場合とも比較してみます。

  • KINTOの定額の内容と購入車の費用
定額費用に含まれる○
定額費用に含まれない☓
KINTO購入車の費用
(アクア)年間
本体
頭金
不要
197万円/3年
65.6万円/1年
+金利
保険料 自賠責保険
(強制加入)
1.2万円
任意保険料 8.5万円
定期点検
整備費用
1.8万円
車検 不要3万円
自動車税 4.7万円
運転費用駐車場代 
ガソリン代
14.5万円
10.3万円
月の支払い額6万円9万円+金利
年間支払額 72万円110万円+金利

3年契約のKINTO ONEの月額費用に含まれるのは、本体のサブスクリプション費用(頭金不要)、強制・任意の保険料、定期点検・整備費用、自動車税です。契約期間が3年で車検までに返却するので車検は不要。KINTOの宣伝している通り、「コミコミ」なんですね!

かかるのは月額費用と駐車場代、ガソリン代で、トヨタのコンパクトカー「アクア」の場合で月々6万円程度(具体的な維持費用は中古車販売のネクステージの車の維持費を参考にしました)。

トヨタのアクアの価格が197万円で、3年で完済する場合の月の支払額が9万円+金利。購入車に比べて1ヶ月の支払額が3万円も安くなることになります。

カーリース・カーシェアと比較

サブスクリプションと呼ばれる定額制の価格を採用しているトヨタのKINTOですが、「カーシェア (車の共有) やカーリース (車のレンタル) とどっちがお得なの?」と疑問になると思います。

カーシェアのカレコ、カーリースのクルカ(何か全部似たような名前ですね笑)とKINTOの費用を比較してみました。

費用に含まれる○
費用に含まれない☓
KINTOカーシェア
(カレコ)
カーリース
(クルカ)
初期費用 初期費用1650 円
保険料 自賠責保険
(強制加入)
任意保険料
1予約330円~

リース保険特約
(0.7万円)
定期点検
整備費用
車検 不要 不要 不要
自動車税
月額料金4万円
アクア
不使用の場合980円
時間料金1.6万円※
2.7万円
アクア
自腹の費用駐車場代 
ガソリン代(2万円)

無料
月の支払い額6万円1.6万円+
任意保険料
4.7万円+
任意保険料
(0.7 万円)

カーシェアは、登録して月額料金を払って、自分の好きな時に車を借りて、時間・料金に応じて課金されるシステム。

カレコでは、月に4回、1回6時間・60キロ・コンパクトカーという設定 (※) で、月額1.6万円。任意保険は別で1予約330円。使ったら指定のパーキングに返却するので駐車場代がかからず、給油もタダです。乗車がなければ月980円しかかからないので、とてもお手軽。

カーリースのクルカでも、任意保険料が価格に含まれないところがKINTOとの違いです。クルカのウェブサイトからは任意保険がいくらのかわかりませんでしたが、アクアの場合の月あたりの定額料金は2.7万円で、4万円のKINTOより少し安いです。(表では任意保険の全国平均価格を記載しています)

KINTOの金額は、購入車より安く、カーリースやカーシェアより高い、と言えますが、月額1~2万円の中古車プランが始まれば、カーリースと同じくらいの価格になる可能性があります

KINTOのメリット

さて、購入車に比べて安く、カーリースやカーシェアに比べると割高なKINTO。高い・安いの背後には理由があると思います。

トヨタのKINTOを使うメリットやデメリットは何でしょうか?

購入車と比べたKINTOのメリット

KINTOのメリットはほぼカーシェアやカーリースにも当てはまるので、ここでは購入車に比べた非購入車の価格以外のメリット、ということになります。

大きく分けてメリットは2つ。頭金が不要なのと、数多くの手間が不要になることです。

購入車 KINTO
支払い方法頭金あり なし
手間支払い先の数複数 1箇所
店舗に出向いての契約 不要
(レクサスは要)
税金の支払い 不要
車検不要
(車検前に乗換え)
保険の選択・契約・更新 不要

時は金なり。手続きや訪問などにかかる時間や労力は、あなたの財産とも言えるでしょう。車を購入する場合は、複数の場所に支払いをしたり、店舗に出向いて手続きをする必要があります。

税金の支払い、車検、保険を選んだり契約したり更新する手続きに、休日のどのくらいの時間が費やされるか?を考えると、それがそのまま自動車のコストに加算できるわけです。

トヨタのKINTOをはじめとした「車を所有しない」サービスは、そうした手間や労力といった煩わしさから開放され、身も心も軽く移動をすることに価値があります。KINTOの名前は孫悟空の「金斗雲」から名付けられたこともあって、軽いということが新しい価値なんですね。(月額を「均等に払う」のKINTOかと思いましたが(笑))

カーリースやカーシェアに比べたメリット

KINTOを検討している人にとって一番わかりにくいのが、車をレンタルするカーリースや共有するカーシェアに比べたメリットだと思います。この微妙な違いをチェックしてみましょう。

途中解約の違約金免除( 免許返納・交通事故・海外転勤 )

カーリースのクルカやトヨタのサブスクリプションのKINTOでは1年から3年の契約の途中解約ができず、想定外の理由で解約せざるを得なくなった場合に解約金が発生します。

カーリースには違約金の免除制度がないのに比べ、本人がなくなったり、運転ができなくなって免許返納をしたり、交通事故にあったり、海外転勤になったときには違約金が免除されます。

数年間というスパンの中で何が起こるかわからない中、違約金は非購入車の大きなネックでもあります。

KINTOは、運転がいつできなくなるかわからないけれど車の必要な高齢者や、海外転勤になる可能性のある方などにとって安心して使えるサービスであるのがメリットと言えるでしょう。

任意保険が含まれる

諸費用コミコミ!で分かりづらいのが保険費用。カーリースなどにも保険は含まれるのでは?と思いますが、実はカーシェア・カーリースの費用に任意保険は含まれません。オプションでつけることになるので、コストはその分上乗せされることになります。

KINTOは任意保険も月額料に含まれるのがメリット。本当に費用が「コミコミ」なのです。

保険等級の引き継ぎ

任意保険には、無事故無違反などの運転歴の評価によって割引率を決める等級というものがあります。

KINTOの任意保険は、定額料に含まれているにもかかわらず、KINTO契約終了後に車を購入した場合に次に入る任意保険に対して等級を引き継ぐことができるのがメリット。

ボーナス払いがない

定額制を利用していない一般的なカーリースでは、ボーナス払いなどが発生し、月によって支払う金額が変わりますが、KINTOでは月による支払い額の変動がないのでとても出費が完全に安定しているのがメリットです。

希望のナンバープレートを使用できる

カーリースやカーシェアでは「わ」ナンバーを使用していたり、ナンバープレートを選ぶことができません。

それにくらべて、トヨタのKINTOでは図柄ナンバー・抽選ナンバー・字光式ナンバー以外の自分の好きなナンバープレートを2つまで希望を出すことができるのがメリットです。

所有感が高い

もちろん購入車に比べると、禁止事項などがあるデメリットはカーシェアやカーリースと変わらず、車を自分で所有することができません。

ですが、ナンバープレートを選べることから、カーシェアやカーリースと比べて所有感が高いと言えると思います。

KINTOのデメリット

購入車に比べたKINTOのデメリット

さて、それではトヨタのKINTOのデメリットは?購入車に比べたデメリットから見てみましょう。

審査と契約のしばり

購入車に比べたトヨタのKINTOのデメリットの1つは審査と契約のしばり。

購入車サブスクリプション
KINTO
審査ありあり
学生は車種や契約者が
限定される可能性がある
契約期間なし3年
契約延長
購入
不可
途中解約 不可
違約金が発生
(運転不能・海外転勤を除く)
  • 購入の場合と変わらない審査

購入しないから審査がなかったり簡単だったりするかと思いきや、WEB上で審査がキッチリ行われます。学生さんは車種が限られたり、親を契約者にする必要がある場合も。

  • 契約のしばり

KINTOの契約期間は3年。特定の条件に当てはまる場合を除いて、これより短くすると途中解約として違約金が発生し、契約を延長することも契約終了後に車を購入することもできません。

禁止・制限事項

トヨタのKINTOは購入車に比べて、後々車を返却しなければいけないので、車の扱いに制限や禁止事項があります。KINTOにはどんな制限があるのでしょうか?

購入車サブスクリプション
KINTO
禁止制限
事項
喫煙 ☓ 不可
返却時に修理代・クリーニング代
がかかる場合がある
ペットの乗車 ☓ 不可
車両改造 ☓不可
走行距離無制限 走行距離の制限と超過料金
5.4万キロ(3年)
0.15万キロ(1ヶ月)
  • 喫煙・ペットと乗車・車のカスタマイズができない

カーリースやカーシェアにもあてはまりますが、トヨタのKINTOの契約車ではタバコを吸ったり、ペットを乗せたり、車両改造をすることは禁止されています。もし修理やクリーニングが必要になった場合は、費用が発生。ペットを飼っている人と喫煙者は初めから対象外、ということになってしまいますね。

  • 走行距離が限られている

KINTOの走行距離は3年間で5.4万キロ、1年で1.8万キロ、1ヶ月で1,500キロ。毎日片道25キロ以内の運転をするとちょうど制限内におさまる程度です。

近距離の通勤・送り迎え+週末に近場に遊びにいく程度。通勤などで毎日使わない人は休日に少し遠出ができるかな、という感じです。

平日も休日も車をガンガン使いたい!という人には不向きですね。

カーシェア・カーリースに比べたデメリット

それではトヨタのKINTOのカーシェアやカーリースに比べたデメリットは?

審査がしっかりある

購入車と同じく、審査がしっかりあるので、審査に通らない可能性があるのがデメリット。

サブスクリプション
KINTO
カーシェア
(カレコ)
カーリース (クルカ)
審査ありなし
取得後1年以上の
免許証と
クレジットカードのみ
あり

カーリースにも同じ様に審査がありますが、カレコなどのカーシェアでは免許証とクレジットカードだけで車に乗ることができます。

契約期間が長く解約ができない!

他の非購入サービスに比べたトヨタのKINTOの大きなデメリットは、契約期間が長いこと。

サブスクリプション
KINTO
カーシェア
(カレコ)
カーリース (クルカ)
契約期間3年最短10分
最長3ヶ月
1年・2年・
3年から選択
契約延長不可
(車両返却)
不可
(車両返却)
途中解約
不可
違約金が発生
(運転不能・海外転勤を除く)


自由退会後
1年間
再入会不可

不可
違約金が発生
  • キッチリ3年の契約期間

3年未満も以上も選べない縛りは不自由な感じがします。カーリースのクルカでは、最短1年から3年、カーシェアのカレコでは最短10分から3ヶ月まで、契約期間がKINTOよりも短く、選択肢が多いです。

  • 契約は延長できない

KINTOやカーリースのクルカは契約の延長ができず、契約終了後は車両を返却しなければなりません。カーシェアのカレコでは途中で契約を延長することができます。

  • 途中解約ができない

KINTOもカーリースのクルカも途中解約ができず、解約金が発生します。カーシェアのカレコは会員制で、Webやアプリから退会手続きができ、退会後1年は再入会できませんが、違約金などがないので予想外の費用がかかりません。

車種が少なく走行距離が不自由?

  • 車種が比較的少ない

トヨタのKINTOで選択できる車種は他のサービスに比べて限られているのがデメリット。

車種の豊富さの比較をすると、

(少ない)KINTO<クルカ(カーリース)<カーシェア(カレコ)(多い)

という順序に。

車種の豊富さでいうと、KINTOが一番少ないと言えます。 同じサブスクリプションサービスでも、ガリバーの定額サービスNOREL(ノレル)だと、新車のBMWやミニが乗れるプランもあり、車種が豊富です。

  • 走行距離が選べない

KINTOに設定されている走行距離は3年間で5.4万キロ。

カーリースのクルカでは、車種によって変わるので、走行距離が長めの車種を選択することができますが、KINTOは一律、月1500キロ。

禁止制限 事項 サブスクリプション
KINTO
カーシェア
(カレコ)
カーリース (クルカ)
車種 限られた車種 車種が豊富 選べる
走行距離 走行距離の制限
5.4万km/3年
1.8万km/年
1500km/月
選べる車種による
3.6万km/3年
1.2万km/年
1000km/月
(プリウス)
超過料金10円/Km
20円/km(レクサス)
時間制不明

カーシェアのカレコでは時間課金制で走行距離の制限はありません。

価格・メリット・デメリットの結論

それでは、トヨタのKINTOが高いのか?メリット・デメリットと費用を比較した結論です!

  • 価格は高いとは言い切れない
    • 維持費を含めた全体の新車のコストは購入車より月3万円程割安(アクア)
    • 中古車版が始まればさらにカーリースよりもコストが安くなる可能性も
  • KINTOの価格以外のメリット
    • 購入車比のメリット
      • 頭金不要、手続きの手間や労力を預けることができて身も心も軽くなる
    • カーリース・シェア比のメリット
      • 途中解約の違約金免除で先の不安を払拭。高齢者や海外転勤者が利用しやすい
      • 任意保険まで全て込みで毎月均等のコスト
      • ナンバープレートが選べ 所有感が高い
  • KINTOの価格以外のデメリット
    • 購入車比のデメリット
      • 契約期間の縛りや走行距離の制限による不自由さ
      • 喫煙ペット等の禁止事項で該当する人には不向き
    • カーリース・シェア比のデメリット
      • 審査があって通らない場合がある
      • 契約期間が長く延長・解約ができない
      • 車種が少ない
      • 走行距離が選べない

中古車版が出てくると、低価格をはじめとしたカーリースやカーシェアのメリットもプラスして行くことになるので、これからどんなふうに展開していくか、楽しみですね。

KINTOについて調べていて感じたのは、車の利用の仕方の多様化。リモートワークやデュアルライフ、世代間の価値観の違いなどから人々のライフスタイルが多様化している中、車を利用する方法というのも、今後多様化して一律でなくなっていくのが必然に思えます。

これまで車をライフスタイルの一部として使ってきた人にとっては、KINTOをはじめとした非購入車のサービスが使いやすいとは言えないと思いますが、これまで車を使ってこなかった若い世代や、選択肢が少なかったために購入をしてきたという人たちにとっては、必要なサービスになっていくでしょう。

特にこれからの若い世代は、価格だけではなく、時間や自由や軽さを買うという、 「モノを所有せざることの価値」を理解して、新たなサービスの利用者になっていくと思います。

ロンドンに住むイギリス人の友人(30代)も、新車のベンツに乗っていて、「いい車だね~!いくらしたの?」と聞くと、「これはサブスクリプションで、メンテナンスも全部やってくれるから楽だよ~。今どき車買う必要なんかないよ!」と言っていました。

私は、クルカのカーシェアの手軽さに驚いて、ぜひ使ってみたいなあと思いました。

人の必要は人それぞれ。多様化するサービスの中から、自分にぴったりのプランを選んでいくのがこれからのカーライフになりそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました