市原市田淵の養老川沿いにある「千葉セクション」と言われている地層が、国際地質科学連合によって認定され、 約77万4千~12万9千年前の地質時代 に「チバニアン(千葉時代)」という名前が付けられることになりました。
地質学での地球の時代区分は、地球上の大きな変化を区切りとして名前を付けられています。ジュラ紀、白亜紀といったような名前ですね。
今回の市川の千葉セクションは、「更新世」と呼ばれる地質年代の前記と中期を分ける部分に相当します。この時代の地球上の大きな変化としては、地球の地場最後に逆転したこと。
地球の磁場の逆転は何度も起こっていると言われていますが、この地層が最後の逆転をしていることから、地軸逆転についての研究だけではなく、 人類が生まれたきっかけや、次の逆転の磁気などを予測する上でも重要な役割を果たすと考えられます。

チバニアンの属する更新世(一番上)
チバニアンの地層がすごいのは、本来、海の中にあった地層が、隆起して陸上に上がったにも関わらず、崩れたりせず地磁気軸が残っていたこと、火山灰が含まれていることで年代を特定することができたことなどの条件が合った非常にめずらしい地層であること。
さらに、イタリアの2箇所を含めた3候補地から審査を通り、世界遺産と同じ様な繰り返しの審査を経て選ばれた、世界でも稀な地層であるのです。
これで歴史の教科書に、ジュラ紀などの年代と一緒にチバニアン(千葉時代)が載ることになります。
日本の地名が地質学の時代として認められるのは初で、日本人にとってのチバニアンの凄さもここにあると言えるでしょう。
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